日露SAKURAプロジェクト 本文へジャンプ
沿革


プロジェクトは一冊の画集から始まった

少女のころ日本人抑留者を見て「罪悪感を覚えた」と話すイルクーツク在住の劇作家ネリ・マトハーノワさん(ブリャート人)が、シベリア抑留体験者である山下静夫さんの画文集『シベリアの物語』(日露対訳)に出会い、日露共同の演劇公演を目指して戯曲『シベリアに桜咲くとき』(露語)を執筆しました。作者の想いが実現するまで16年の歳月が必要でした。


1994年、作家ネリ・マトハーノワさんが山下静夫画文集『シベリアの物語』(日露対訳)に出会い、少女の頃に市電建設に駆り出された日本人を見た記憶を想いだす。その後、現地に残る日本人に取材をしたり、加藤九祚氏の『シベリア記』など参考としながら戯曲の構想を練った。

1996年、日露共同の演劇公演を目指して、戯曲『シベリアに桜咲くとき』(露語)を発表。

1998年4月、イルクーツク州主催の日ロ文化フェステェバルの一環として日露共同企画のため日本人俳優の派遣を求められるも、航空機事故のため頓挫。同時にハバロフスク、ノボシビルスク、クラスノヤルスク、モスクワでも企画が持ち上がるも実現ならず。

2001年、ミヌシンスクドラマ劇場のA.ペセゴフ演出家より日露共同企画への協力依頼状が届く。

2007年、同劇場より日露共同稽古のため日本人俳優8名の派遣要請を受けるが、資金難により頓挫。

2008年3月、中本信幸を代表として「日露SAKURAプロジェクト(基金)」設立。

2009年6月、同劇場がロシア人俳優出演による『シベリアに桜咲くとき』初演を成功させる。初演には中本信幸が招待され、クラスノヤルスク地方文化省長官、ミヌシンスク市長と面談、翌年の日露共同企画実現に向けて具体的に話を進めることで合意。

2009年10月、ミヌシンスクドラマ劇場とピープルシアターの共同事業における協定書を締結。同時に本公演をクラスノヤルスク地方文化省主催「クラスノヤルスクにおける日本文化フェスティバル」の中心企画とすることが決まる。山下静夫氏の展示会や日本文化紹介の講師派遣についてロシア側より協力要請を受ける。

2009年4月10日、阿佐ヶ谷の劇団「展望」にて初演のビデオ上映会を開催(参加20名)。「日露SAKURAプロジェクト」として応援ツアー募集開始。

2009年5月、「日本とロシアの友好親善をすすめる愛知の会」より隔年交流のためのクラスノヤルスク訪問をフェスに併せて日程を調節すると連絡あり、日本文化紹介プログラムに参加するため協力要請を受ける。また、クラスノヤルスクと長年交流を続けてきた静岡の和楽器演奏者4名がフェスティバル参加を検討始める。

2010年3月、ピープルシアター劇団員の渡航費につき、日本の文化庁より助成が決まる(規定により通訳の派遣費は助成対象外)。同時に国際交流基金の日本文化紹介派遣事業助成が決定。

2010年6月、在露日本国大使館主催「日本映画祭」、在露日本国大使館及び国際交流基金共催「武道の精神展」がフェス枠内で開催されることが決定。

2010年8月29日、ピープルシアター俳優8名とスタッフをミヌシンスクへ派遣。ロシア人俳優との共同稽古を開始。9月4日、5日、ミヌシンスクドラマ劇場にて、9月9日、10日、クラスノヤルスクプーシキンドラマ劇場にて、クラスノヤルスク日本文化フェスティバル「日本文化週間『文化の対談』」の中心企画として、日露コラボレーション公演を実現。応援ツアーなどに参加した訪ロ日本人38名が現地で同作品を観劇する。滞在中に文化省長官らと翌年の日本公演について具体的に検討開始することで同意。

2010年9月、ピープルシアター(日)とミヌシンスクドラマ劇場(露)共同制作『シベリアに桜咲くとき』日本公演を実現させるため、実行委員会(日露SAKURAプロジェクト)を立ち上げ。

2010年12月、クラスノヤルスク文化省が来日公演支援を決定。

2011年3月、平成23年度文化庁国際芸術交流支援事業として採択。

(311日東日本大震災直後には、クラスノヤルスク地方文化省より、福島原発事故の影響を受け開催延期の話が出たが、日本の被災状況や原発事故の経過を詳しく伝え、両者話し合いの結果、予定通り来日することが決まった。)


2011年7月28日、ミヌシンスクドラマ劇場の俳優スタッフ計19名が来日。ピープルシアターとの共同稽古の後、東京、松本、京都の3都市で日露コラボレーション公演日本ツアーを行う。


メディアによる報道

北海道新聞 1997年12月10日(4)「シベリアの桜」
共同通信配信で全国各紙 1999年12月17日

朝日新聞 1999年2月17日
宙に浮くシベリア抑留劇/ロシア人作家 思い出題材に脚本/経済悪化で資金難

産経新聞 国際 2008年1月31日
「人間の尊厳」シベリア抑留の演劇、露で今夏初演http://sankei.jp.msn.com/world/europe/080128/erp0801281806005-n1.htm

◎ 2009年『シベリアに桜咲くとき』ミヌシンスクドラマ劇場初演関連プレス

ミヌシンスクで「シベリア桜」満開に(雑誌「クラスノヤルスク・ラボーチィ」)
http://www.krasrab.com/archive/2009/06/03/11/view_article

「シベリアに桜咲くとき」ミヌシンスクでの初演を日本演出家が評価(TVニュース「ロシア・クラスノヤルスク」28.05.09 17:45 配信)
http://krasnoyarsk.rfn.ru/region/rnews.html?id=13097&rid=339&iid=3499

クラスノヤルスク地方で日本のテレビ局が「シベリアに桜咲くとき」ドキュメンタリー収録を準備(イタルタス通信 20.05.2009 10:22配信)
http://www.lenizdat.ru/a0/ru/pm1/c-1074754-0.html

桜とチェレムハ(演出家ペセゴフ氏のインタヴュー)旅行代理店シビリ・トランジットHPより
http://sibirtranzit.com/29-31-maya-2009-goda-premera-i-v-sibiri-sakura-cvetet/

ミヌシンスクで「桜」が満開に/日本文化とロシア人の精神心理を深く抒情的に調和させた作品は多くの観客に感動をもたらした(ミヌシンスク市新聞「希望と私たち」2009年7月)

桜に将来はある/将来企画されている日本人俳優参加の共同公演を心待ちにしている(ミヌシンスク市新聞「労働力」2009年6月25日)

芝居の引力/初演後の批評(ミヌシンスク市新聞「希望と私たち」2009年6月4日)

●日本でのプレス

ロシア人が抑留を初上演/将来日本での公演も(NHKニュース)
6月1日「おはよう日本」、6月10日(BS)「きょうの世界」 

「シベリアに桜咲くとき」抑留描く演劇、ロシア人が初公演 シベリア・ミヌシンスクで(新聞「日本とユーラシア」2009年7月5日No.1386)

心に響いたシベリア抑留の悲劇/ロシア人総がかりの初演出(新聞「日本とユーラシア」2009年8月15日No.1387)

◎ 2010年9月の開催 クラスノヤルスクにおける日本文化フェスティバル、日本文化週間『文化の対話』枠内で上演された日露コラボレーション公演『シベリアに桜咲くとき』関連プレス

●ウェブ19RUS.INFOハカシア 2010年8月25日 15:19
http://www.19rus.info/news/54627.html
文化とスポーツ:日本人俳優がミヌシンスクドラマ劇場の舞台に立つ

●ウェブ クラスノヤルスクUNISE配信 2010年8月25日 08:08
http://24.unise.ru/news/5/26353
ミヌシンスクで日本人俳優参加の「シベリアに桜咲くとき」が公開される

●新聞「ナジェージダ イ ムイ」2010年9月2日(木)No.35(496)ミヌシンスク
3面(文化):日本の桜がミヌシンスクに
政治で折り合いがつくよりも、国家間で対立するよりも、一般の住民がお互いに理解しあう方が早いであろう。たとえ、それらの国々で彼らのせいではなく過去に何らかの無理解があったとしても。真実を探す努力をしよう。政治のやり方ではなく、ひとりの人間として。そこでは外交も言語も障害とはならない。文化の言葉に通訳は要らないのだ。(記者:T.ズィコワ)

●新聞「ブラスチ・トルダー」2010年9月3日(金)No.99(17.397)ミヌシンスク
1-2面(文化):日本からの来賓が桜を植樹
クラスノヤルスクにおける日本文化フェスティバルはミヌシンスクから幕を開けた。イベント開始のセレモニーとして、ミヌシンスクドラマ劇場の建物前に日本で愛されている樹―桜の記念植樹が行われた。他、記者会見でのペセゴフ演出、森井演出、俳優二宮、池田コンサルタントの発言。
(記者:ガリーナ・カンケーエワ)

●ラジオ「ロシアの声」2010年9月4日(土)  
http://japanese.ruvr.ru/2010/09/04/18722728.html
プロジェクト「ロシアと日本・文化の対話」開幕 シベリアで4.09.2010, 14:07
シベリアのクラスノヤルスク地方では、国際プロジェクト「ロシアと日本 文化の対話」がスタートした。1週間にわたって、ミヌシンスク、ジヴノゴルスク、クラスノヤルスクの3都市では、日本の著名な文化人を迎えたコンサート、展示会、演劇、マスタークラス、映画の上映会などが予定されている。 コンサートでは三味線の演奏が予定されているほか、5日には「武道の精神」展が開幕する。「武道の精神」展では、クラスノヤルスク古典合気道連盟所属のスポーツマンたちが日本の武術を披露する。
またミヌシンスク・ドラマ劇場と日本の俳優たちによる演劇「シベリアに桜咲くとき」も大きな注目を集めている。この演劇は第2次世界大戦後に、およそ60万人にのぼる日本人兵士らが強制労働に従事させられた「シベリア抑留」をテーマにしたもので、抑留の過酷な実態とともに、日本人兵士と現地の住民との間の心のふれあいが描かれている。ミヌシンスクでは露日の俳優がともに舞台に立つ。

●ウェブ インターファックス リメンバー配信 9月4日 05:55
http://www.interfax.ru/news.asp?id=152899
ミヌシンスクにて日本人のシベリア抑留について演劇が初演、戯曲は元抑留者の絵をモチーフとしている。(今村公使訪問時の会談より)

●ウェブ クラスノヤルスク地方公式プレスセンター配信 9月6日(月)16:13
http://www.krskstate.ru/press/news/culture/0/news/59255/
http://www.krskstate.ru/culture/news/0/news/59157
「シベリアに桜咲くとき」
日露共同企画として「シベリアに桜咲くとき」が公演されるにあわせて、日本国大使館の文化担当今村明公使がミヌシンスクを訪れた。

●ウェブ シベリアエージェンシーニュース・クラスノヤルスク9月9日
http://krsk.sibnovosti.ru/events/118258-i-v-sibiri-sakura-tsvetyot
「シベリアに桜咲くとき」
ミヌシンスクドラマ劇場2009年初演「シベリアに桜咲くとき」(N.マトハーノワ原作、A.ペセゴフ演出)のクラスノヤルスク・プーシキンドラマ劇場での公演。

《日本での報道》(テレビ)

●NHK総合「海外ネットワーク」2010年9月11日(土) 18:10~18:42
特集/シベリア抑留 伝える演劇(14分49秒)
ロシアと日本の演劇関係者によって今月共同制作が実現。ロシアで始まった新たな動き。役者たちは何を感じ、観客はどう受け止めたのか。(ゲスト:タレント 中山エミリ)

●NHK総合・首都圏 「首都圏ネットワーク」9月22日 6:10~
ロシアでシベリア抑留をテーマとした劇を上演、日本の役者の思いを取材。(7分10秒)

●NHK BS1「おはよう世界」10月1日 7:00~
世界の扉(9分16秒)演劇で伝える「シベリア抑留」、日本とロシアの国境を越えた心の交流。

◎2011年日本公演ツアー関連

日本とユーラシア第1410号(7月15日)「『シベリアに桜咲くとき』日本公演決まる」
日本経済新聞7月28日付文化コラム「ロシア人が見たシベリア抑留、日本で舞台」
産経新聞サンケイエクスプレス7月30日付「抑留の悲劇、日露が共同上演」(飯塚友子)
産経新聞7月31日付総合面「過酷な生活、理不尽な労働・・・記憶を次代へ」(将口泰浩)
産経新聞8月4日付社会面「抑留ドラマ 観客魅了/『シベリアに桜咲くとき』初日」
産経新聞サンケイエクスプレス8月21日付from Editor(内藤泰朗)
日本とユーラシア第1412号(9月15日)「人間の尊厳描くファンタジー/3都市で大成功」

京都新聞6月22日付「シベリア抑留、心の交流知って」(高野英明)
読売新聞(西日本版)6月22日付「シベリア抑留、日露共演/友好と平和考える機会に」
毎日新聞(地方版)6月28日付「シベリア抑留をテーマに舞台/国境超え、絆が人救う」(入江直樹)
京都新聞7月6日付「シベリア抑留語り継ぐ/遺族の会、演劇公演に高校生招待」(中塩路良平)

信濃毎日新聞1月19日付「シベリア抑留伝える舞台/市民有志らが準備、平和考える機会に」
松本平タウン情報6月2日付「日露共同演劇までの道/中本信幸さん語る」(谷田敦子)
信濃毎日新聞8月9日付「シベリア抑留慰霊碑にロシア人ら松本で献花」
市民タイムス8月9日付「悲劇思い慰霊碑に献花/シベリア抑留 演劇関係者」(小岩井貴之)
中日新聞8月9日付「公演控え慰霊碑に花、県護国神社」(出来田敬司)
市民タイムス8月11日付「ロシア視点で観客魅了/抑留題材演劇公演」(荘隆子)
信濃毎日新聞8月11日付「シベリア抑留テーマ劇上演」
中日新聞8月11日付「来場者ら万雷の拍手/松本 日ロ共作の舞台公演」(佐野公彦)

NHKラジオテキスト「まいにちロシア語」8月号(告知)
月刊ロシア通信第135号7月2日付「ロシア人が描く抑留者たちの人生」
テアトロ8月号(広告掲載)
テアトロ9月号(劇評)

NHK「おはよう・にっぽん」8月6日(土)6:40-6:47am(7分)
「舞台〝シベリア抑留″に込める思い」(東京・両国シアターカイ)日本兵士カジ役西丸亮インタビュー

≪ロシアでの報道≫
テレビ「クリトゥーラ(文化)」演劇 8月8日10:40「シベリアに桜咲くとき」日露共同プロジェクト
ITAR TASSシベリア7月26日配信「ミヌシンドラマ劇場、明日日本公演に出発」
SANクラスノヤルスク8月19日付「ミヌシンドラマ劇場、日本で公演を終わらせる」
ITAR TASSシベリア8月19日配信「ミヌシンスクドラマ劇場日本より帰国、「シベリアに桜咲くとき」訪日公演を成功させる」
ウラジオストク日本文化同好会9月16日「シベリアに桜咲くとき」(紹介コラム)
「Inye berega」(ロシア演劇者同盟の海外におけるロシア文化紹介冊子)NO.2(22)2011年演劇、「シベリアに桜咲くとき」(安達紀子)

以上

   

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